将棋の美濃囲いを覚える基本手順と玉の守り方

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澄んだ青空の下に広がる甲斐の山並みと旅人の後ろ姿

将棋のルールを覚えたばかりのころは、相手の陣地へ攻め込むことばかりに気を取られがちです。しかし、自分の玉を初期位置である中央の5九に置いたまま戦うと、相手の反撃を受けた際にあっという間に王手を続けられて詰まされてしまいます。

そこで活躍するのが、玉を安全な隅へ逃がして金銀で守る囲いです。特に将棋の美濃囲いは、少ない手数で素早く組めて横からの攻撃に強い、初心者にとても扱いやすい代表的な守りの形です。

美濃囲いの基本形と金銀の配置

987654321一二三四五六七八九歩歩金銀玉金☖後手の持ち駒 なし☗先手の持ち駒 なし
図1 2八の玉を3八の銀と4九・5八の金で固めた美濃囲いの基本形
図1の局面を文字で見る

後手:なし

後手の持ち駒:なし

先手:3七歩、2七歩、5八金、3八銀、2八玉、4九金

先手の持ち駒:なし

手番:先手

強調の升:2八・3八・4九・5八

SFEN:9/9/9/9/9/9/6PP1/4G1SK1/5G3 b - 1

この図では、先手の玉が 2八 の安全な位置に入り、3八 の銀と 4九 の金、5八 の金で周囲を固めた美濃囲いの基本形を示しています。玉の頭上にある 2七 の歩や 3七 の歩が防壁となり、正面からの直射を防いでいます。守りの金銀が互いに連絡し合っているため、玉が一段と安全になっています。

美濃囲いは、主に飛車を左側に振って戦う振り飛車という戦法で用いられます。玉を大駒である飛車から遠い右下へ避難させ、守備の駒である金銀と攻めの駒である飛車の役割をすっきりと分担できる点が大きな利点です。隙のない陣形を築くことで、落ち着いて攻めの構想を練ることができます。

美濃囲いを構成する主な駒の役割
駒の位置配置する駒守りの主な役割
2八玉敵の攻撃から最も遠い右下の安全地帯に位置する
3八銀玉の斜め前を守り、2七 や 4七 の地点をカバーする
4九・5八金(2枚)下段と中央を連結して受け止め、横からの侵入を阻む
絹の袖口から差し出された手と木製の将棋駒

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初心者が覚えるべき美濃囲いの組み方手順

987654321一二三四五六七八九玉☖後手の持ち駒 なし☗先手の持ち駒 なし
図2 3八の玉が動ける升を示す
図2の局面を文字で見る

後手:なし

後手の持ち駒:なし

先手:3八玉

先手の持ち駒:なし

手番:先手

強調の升:3八・2七・2八・2九・3七・3九・4七・4八・4九

SFEN:9/9/9/9/9/9/9/6K2/9 b - 1

この図では、美濃囲いを組む途中で先手の玉が 3八 へ移動した局面を示しています。まずは中央の 5九 にいた玉を 4八 を経由して 3八 へと寄せていき、さらに 2八 へ潜り込ませる準備を進めます。このように段階を踏んで玉を移動させることが、安全に囲いを完成させるための鍵となります。

囲いを素早く組むためには、駒を動かす順番を定跡として身につけるのが近道です。美濃囲いを組む際のおおまかな流れは以下の通りです。

  1. 飛車を振る: 飛車を左側の筋(6筋など)へ動かして、玉の移動経路を開けます。
  2. 玉を右へ移動させる: 5九 にいる玉を 4八、3八、2八 へと順に右下へ歩かせます。
  3. 銀を上がって玉を守る: 玉が 2八 に入った後、3九 の銀を 3八 へ一つ上げて、玉の横に配置します。
  4. 金を寄せて連結する: 6九 の金を 5八 へ引き締め、4九 の金と互いに連携させます。

わずか数手で玉が安全な囲いに入り、守りの駒同士が隙間なく連結するため、初心者が最初に覚える囲いとして親しまれています。手数がかからない分、相手より早く攻めの準備に移れるのも魅力です。

美濃囲いの強みと弱点への備え

日差しが差し込む畳敷きの部屋に置かれた金箔の扇と陣羽織

美濃囲いの最大の特徴は、横からの攻撃に対する圧倒的な硬さにあります。1段目と2段目に金銀と玉が隙間なく並んでいるため、相手が横から飛車や竜で攻め込んできても、簡単には突破されません。下段からの攻めに対して粘り強く戦えるのが大きな安心感につながります。

一方で、美濃囲いには警戒すべき弱点も存在します。上からの攻撃や斜めからの攻めには比較的薄く、特に 1四 や 2四 といった端攻めや、桂馬を活用して 2五 や 3五 から迫られる攻めには注意が必要です。また、相手の角の斜めの利きが 2八 の玉を直射していると、思わぬ王手をかけられる危険もあります。

弱点を補うためには、序盤の余裕があるときに 1六 と端歩を突いて玉の逃げ道を作っておく「端歩突き」が有効な対策になります。逃げ道があるだけで、相手からの急な寄せをかわしやすくなります。また、相手の攻め筋に応じて 4六 の歩を突いて 5八 の金を 4七 へ上げる高美濃囲いへ発展させるなど、戦況に合わせた柔軟な変化も可能です。

スマートフォンで手軽に実践を重ねたいときは、オフラインでもじっくり指せる『将棋 天下の御前試合』の合戦で美濃囲いを試してみるのもおすすめです。手数を意識しながら囲いを完成させ、玉が安全になる感覚をぜひ体験してみてください。対局を振り返ることで、守りの大切さが自然と理解できるようになります。

よくある質問

将棋の美濃囲いは何手くらいで完成しますか?

基本形はおよそ6手前後で組むことができます。飛車を振ってから玉を右下へ動かし、銀と金を寄り添わせるだけで完成するため、手数が少なくて済みます。

美濃囲いの弱点はどこですか?

端からの攻めや上からの叩き、斜めからの角の利きに弱みがあります。横からの攻めには大変強い形ですが、1筋や2筋を破られないように端歩を突いて逃げ道を作るなどの工夫が役立ちます。

美濃囲いは居飛車でも使えますか?

左側に同じ形を作る左美濃という囲いを用いれば居飛車でも組むことができます。ただし通常の美濃囲いは、右側に玉を配置して飛車を左で使う振り飛車で愛用される形です。

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