将棋の棋譜とは?初心者が知りたい基本と歴史
公開

将棋をはじめて指すとき、駒の動かし方とともに耳にする言葉の一つが「棋譜(きふ)」です。将棋の対局で指された手を順番に書き記した記録のことで、対局の流れをそのまま後から再現できる不思議な力を持っています。一局の将棋の棋譜には、指し手の意図や試行錯誤が静かに刻まれています。
棋譜とは何か?対局の足跡を残す伝統の知恵
将棋は、盤上に並んだ駒を交互に動かし、相手の玉(ぎょく)と呼ばれる大将の駒を追い詰める盤上遊戯です。将棋の大きな特徴として、相手から取った駒を自分の持ち駒として再び盤上に打てるという独自のルールがあります。そのため盤上の変化は無限ともいえる広がりを見せますが、どれほど複雑な対局であっても、一手目から終わりまでを文字として残せる仕組みが古くから整えられてきました。
対局の記録を残す文化は、江戸時代の日本で大きく花開きました。当時の人々は、勝負の決着だけではなく、どのような手順で攻めや守りが繰り広げられたのかを深く味わうために記録を活用したといわれています。文字で残された対局の筋道は、何百年という時を越えて当時の思考をそのまま現代へ甦らせてくれます。
勝ち負けの結果だけでなく、指し手が交わした無言の対話そのものを大切にする姿勢が、この記録文化を現代まで息づかせてきました。

アプリで遊ぶ
読んだ考え方は、実際に指して確かめるのが近道です。端末の中で考える AI と、電波が無くても最後まで対局できます。
盤上の数字と記号で読む基本の書き方
一見難しそうに見える記録も、盤上の位置を示す仕組みさえ分かれば誰でも簡単に読み解くことができます。将棋盤は縦横9マスずつの計81マスで構成されています。縦の列を筋(すじ)、横の列を段(だん)と呼び、それぞれに番号が割り振られています。
- 筋の数え方:盤の右側から左側に向かって「1、2、3……9」と算用数字で表します。
- 段の数え方:盤の上側から下側に向かって「一、二、三……九」と漢数字で表します。
- 駒の名前:動かした駒や打った駒を「歩」「金」「飛」のように短く添えます。
例えば「7六歩(ななろくふ)」であれば、右から7番目の筋、上から六番目の段に歩を進めたことを意味します。直前の相手の手と同じマスに自分の駒を動かす場合は「同歩」「同金」のように「同」の字を使って表現します。こうした決まりによって、誰が読んでも盤面を過不足なく同じ状態に並べ直すことができます。
さらに、相手陣に入って駒の動きを強化する「成る」という動きも「7一飛成」のように書き表します。成れる手であっても成らない選択をしたときは「不成(ならず)」と記して区別します。また、盤上の駒を動かしたのか持ち駒を置いたのかを明確にするため、「打(うつ)」という文字を補うこともあります。
盤面を言葉や数字で表現するこの体系は、対局を公平に見守り、互いの手を正確に伝えるための共通言語として磨かれてきました。初めは難しく見えても、一度規則を覚えると盤上の動きが鮮やかに目に浮かぶようになります。
一局を振り返ることで広がる上達の楽しみ

対局の記録を残す最大の利点は、対局が終わった後に最初から盤面を再現して振り返ることができる点にあります。将棋の世界では、古くから対局後に互いの手を検証する「感想戦」という時間を大切にしてきました。「あのとき別の手を選んでいたらどうなっただろう」と考え直す作業は、反則を防ぎ、上達するためのもっとも確かな近道とされています。
| 活用の場面 | 得られる効果 | 初心者のポイント |
|---|---|---|
| 序盤の確認 | 駒組みの手順を覚える | 玉の守り(囲い)の手順が身につく |
| 中盤の分岐 | 攻めと守りの選択を見直す | 危険な隙やうっかり手を発見できる |
| 終盤の反省 | 詰みの手順を確認する | 二歩などの反則や逃しに気づける |
現代のスマートフォン環境では、対局後に自動で一手ずつ盤面を戻せる便利なアプリが増えています。たとえば「将棋 天下の御前試合」のように、終局後に棋譜を開いて初手から盤を戻せる機能があれば、対局中の疑問をその場ですぐに解消できます。端末内のAIとの対局で「待った」を使いながら試行錯誤した場面も、後からじっくり並べ直すことでより深い理解へとつながります。
負けてしまった一局でも、記録を辿れば相手の鋭い攻めや自分の粘り強い守りが見えてきます。対局の流れを並べ直して自分の癖や改善点を見つけることは、二歩などの反則を減らし、段級位を上げていくうえでも大きな力となります。一手の重みを知り、盤上の物語を深く味わう道具として、ぜひ日々の対局で記録の世界に親しんでみてください。
よくある質問
将棋の棋譜は初心者でも読めるようになりますか?
はい、マス目の数字と駒の名前を覚えればすぐに読めます。盤面を右上から「7六歩」のように縦横の数字で表す仕組みはとても単純だからです。
棋譜を見返す一番のメリットは何ですか?
自分の指した手を最初から再現して反省できる点です。うまくいった手や失敗した手を落ち着いて確認することで、効率よく上達につながります。
反則の手も記録に残るのでしょうか?
はい、二歩などの反則が起きた場合もその手までが記録されます。どの手で反則が生じたのかを後から確認し、次の対局で防ぐために役立ちます。
アプリで遊ぶ
からくり大名となり、戦国の御前試合 50 合戦を勝ち進む将棋のアプリ『将棋 天下の御前試合』。基本無料(アプリ内課金あり)で始められます。