将棋の入玉とは?詰みと寄せの基本と脱出を防ぐコツ
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将棋を始めたばかりの対局で、あと一歩で相手の玉を捕まえられそうだったのに、するすると前へ逃げ出されて仕留め損ねた経験はありませんか。将棋の入玉とは、玉将が相手の陣地に入り込んで逃げ場を広げる動きのことです。玉が敵陣深くに入ると急激に詰みにくくなり、終盤戦の景色が一変します。
終盤戦で勝敗を分けるのは、相手玉を確実に詰ませる寄せの力と、脱出を防ぐ包囲網の作り方です。まずは入玉されるとなぜ捕まえにくくなるのか、その理由と特徴から確認していきましょう。
入玉されると玉が詰みにくくなる理由
将棋の多くの駒は、前進する方向に強い利きを持っています。歩兵、香車、桂馬、銀将などはすべて前へ進む力が中心であり、後方へ利きを持つ駒は金将などに限られます。そのため、玉が相手陣に入り込むと、追いかける側の駒は玉の背中を押す形になり、逃げ道をふさぐ前方のマスを抑えにくくなります。
| 状態 | 逃げ道の広さ | 攻め駒の利きやすさ | 詰みやすさ |
|---|---|---|---|
| 自陣深くの玉 | 下段に狭まりやすい | 前進する駒で急所を狙いやすい | 包囲して詰ませやすい |
| 入玉した玉 | 上段・左右へ広がりやすい | 後ろからの利きが多く届きにくい | 捕獲が非常に難しい |
玉が入玉に成功すると、周囲の広いマスを自在に使えるようになります。守る側から見れば、自陣の駒と合流して頑丈な壁を作りやすくなるため、多少の駒損があっても耐えきれる体勢が整います。初心者のうちは、相手の玉を前に出さない意識を持つことが大切です。

頭を押さえて上部脱出を阻止する寄せの手筋
図1の局面を文字で見る
後手:5五玉
後手の持ち駒:なし
先手:5六金、5七歩
先手の持ち駒:なし
手番:後手
強調の升:5五・5六・4六・6六・5七
SFEN:9/9/9/9/4k4/4G4/4P4/9/9 w - 1
この図では、5五 にいる後手の玉将の頭(5六)に先手の金将を置き、5七 の歩で支えて、上部(先手陣の方向)への脱出を阻んでいます。相手玉が5筋や3筋へ進出して入玉を目指そうとしているとき、このように玉の頭や脇を押さえて前進を止める手が寄せの基本方針になります。
相手玉を詰ますときの金言に「玉は下段に落とせ」という教えがあります。下段とは、相手から見た自陣深くの狭い場所を指します。玉を上に逃がすと空きマスが増えて広大な安全地帯に駆け込まれてしまいますが、下段へ追い落とせば盤の端に行き止まりが生まれるため、少ない駒でも包囲が間に合います。
玉の頭を押さえるときは、無理に王手をかけ続けるのではなく、退路にあらかじめ駒を配置して逃げ道を封じる指し手が効果的です。慌てて王手を連打すると、かえって相手玉を上部へ押し出す手助けをしてしまうケースがよくあります。退路を狭めてから仕留める手順を組み立てましょう。
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読んだ考え方は、実際に指して確かめるのが近道です。端末の中で考える AI と、電波が無くても最後まで対局できます。
下段に落として包囲する詰みの基本形
図2の局面を文字で見る
後手:5一玉
後手の持ち駒:なし
先手:5二金、5三金
先手の持ち駒:なし
手番:後手
強調の升:5一・5二・5三
SFEN:4k4/4G4/4G4/9/9/9/9/9/9 w - 1
仮に持ち駒の金を 5二 に打った手とすると、5一 にいる後手の玉将が完全に詰んでいます。玉を下段に追い詰めたうえで、玉の真上に金を行き渡らせる「頭金」の形を作ると、相手玉は逃げ場を失い確実に勝負が決まります。
頭金の形が決まる条件として、打った金を後ろから支える味方の駒が存在することが欠かせません。この図でも 5三 の金が 5二 の金をしっかり守っているため、玉で金を取って脱出することができません。背後の守りがしっかりしていれば、下段に追い落とした玉を安全に仕留められます。
終盤戦の感覚を身につけるには、スマートフォン向けアプリの天下の御前試合で腕を試してみるのもおすすめです。相手の玉が上部に逃げ出そうとする局面に出くわしたとき、焦らず退路を塞いで下段へ落とす寄せの手筋を試すことで、実戦での詰みの精度がぐっと高まります。
終盤で焦らないためのチェックリスト

終盤に玉を寄せるときは、反則の手を避けつつ慎重に読みを進めることが勝利への近道です。特に初心者が間違えやすい注意点を箇条書きで整理しました。
- 打ち歩詰めの反則に気をつける:持ち駒の歩を直接打って相手玉を詰ませてしまう手は反則負けになります。ただし、盤上の歩を突いて詰ませる「突き歩詰め」は問題ありません。
- 王手の連続で玉を逃がさない:王手をかけること自体を目的にせず、まずは相手玉の逃げ道を先回りして塞ぐ包囲網を意識します。
- 二歩や行き所のない駒を避ける:同じ筋に自分の歩を二枚置く二歩や、一番奥の段に桂馬や香車を打つなどの行き所のない駒を作る手も反則です。
相手の玉が上を目指して動き出したら、無理に飛びかからず、まずは上部のマスに駒を利かせて足止めしましょう。逃げ道を丁寧に消していく寄せの感覚を身につければ、入玉を狙う相手にも落ち着いて対応できるようになります。
よくある質問
相手の玉に入玉されたら負けが決まってしまうのですか?
負けが決まるわけではありません。入玉されると詰ませるのは難しくなりますが、自分の玉が安全であれば駒を集めて包囲網を築き直すチャンスは残されています。
入玉を防ぐために一番大切なコツは何ですか?
相手の玉の頭を押さえて上段へ出さないことです。王手を連打して上部に押し出すのではなく、退路となるマスに駒を利かせて下段にとどめるのが寄せの基本です。
終盤で相手を詰ますときに注意すべき反則は何ですか?
打ち歩詰めや二歩などの反則に注意が必要です。持ち駒の歩を打って相手玉を詰ませる行為は反則負けになるため、金や銀など別の駒で詰ませる形を目指しましょう。
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