将棋の並べ方と基本の駒の動かし方

公開

瀬戸内の明るい海と白帆の小舟が広がる風景

将棋をこれから始める方にとって、最初の関門となるのが盤面への配置です。将棋 並べ方を正しく覚えると、各駒の役割や連携が自然と見えてきます。将棋盤は縦横9マスずつの合計81マスで構成され、お互いに20枚ずつの駒を並べて対局を開始します。

本将棋の初期配置と配置の手順

987654321一二三四五六七八九玉☖後手の持ち駒 なし☗先手の持ち駒 なし
図1 5九の玉が動ける升を示す
図1の局面を文字で見る

後手:なし

後手の持ち駒:なし

先手:5九玉

先手の持ち駒:なし

手番:先手

強調の升:5九・4八・4九・5八・6八・6九

SFEN:9/9/9/9/9/9/9/9/4K4 b - 1

この図では、自陣の一番手前に位置する 5九 の玉将を中心に、すべての駒が整然と配置されています。並べるときはまず中央の 5九 に玉(または王)を据え、その左右に金将、銀将、桂馬、香車と順に外側へ広げていくのが一般的な作法です。

二段目には大駒と呼ばれる強力な2枚を置きます。先手から見て左側の 8八 に角行、右側の 2八 に飛車を配置します。そして先手から見て三段目(七段目)の 9七 から 1七 までの9マスすべてに歩兵を1枚ずつ並べれば、対局の準備が整います。

自陣における各段の駒の配置
段配置する駒役割の目安
一段目(一番手前)香・桂・銀・金・玉・金・銀・桂・香中央の玉を守りつつ左右の守備を固める基盤
二段目角行(左側8八)・飛車(右側2八)遠くまで利く大駒を配置して攻守に備える
三段目歩兵(9マスすべて)前線を支え、相手の侵入を警戒する歩兵の壁
絹の袖から木製の将棋駒を持つ手元の様子

8種類の駒の基本的な特徴と動かし方

将棋の駒は全部で8種類あり、それぞれ独自の動きを持っています。中央に座る玉将(ぎょくしょう)は周囲8方向の隣接するマスへ1マスずつ移動できます。玉を取られると負けになるため、最も守るべき存在です。金将(きんしょう)は前と斜め前、左右、後ろの計6方向に進めますが、斜め後ろには進めません。

銀将(ぎんしょう)は前と斜め4方向の計5方向に動け、斜め後ろに引くことができるのが金将との大きな違いです。桂馬(けいま)は前方に2マス進んで左右に1マスの地点へ跳び越えて移動できる唯一の駒です。香車(きょうしゃ)は前方に遮る駒がない限り何マスでも直進できます。歩兵(ふひょう)は前に1マスだけ進むことができます。

攻めの要となるのが大駒の2枚です。飛車(ひしゃ)は縦横の十字方向に何マスでも進め、角行(かくぎょう)は斜め4方向にどこまでも進むことができます。駒の動きを覚えたら、「天下の御前試合」の入門対局で実際の動きを確認しながら指してみると理解が深まります。

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成り駒の変化と大駒の強力な動き

987654321一二三四五六七八九玉竜馬玉☖後手の持ち駒 なし☗先手の持ち駒 なし
図2 成り駒である竜と馬の配置。8五の竜と5五の馬
図2の局面を文字で見る

後手:5一玉

後手の持ち駒:なし

先手:8五竜、5五馬、5九玉

先手の持ち駒:なし

手番:先手

強調の升:8五・5五

SFEN:4k4/9/9/9/1+R2+B4/9/9/9/4K4 b - 1

図の 5五 には角行が成った「馬(うま)」、8五 には飛車が成った「竜(りゅう)」が置かれています。相手陣地の3段分(後手なら七・八・九段目、先手なら一・二・三段目)に駒が入ったときや、そこから出るとき、またはその中で駒を動かしたときに、駒を裏返して「成る」ことができます。

成ることで駒の移動能力は大きく向上します。特に大駒の強化は劇的です。図の 8五 にある竜は、もとの飛車の縦横直進に加え、斜め4方向にも1マス進めるようになります。同様に、図の 5五 にある馬は、角行の斜め移動に加え、縦横に1マス進む力を得ます。

  • 金と同じ動きになる駒: 銀将(成銀)、桂馬(成桂)、香車(成香)、歩兵(と金)は、成るとすべて金将と同じ動かし方に変わります。
  • 玉と金は成らない: 玉将と金将の2種類には成りの機能がありません。
  • 成りの選択: 成れる条件を満たした場合でも、成るかどうかは対局者が選ぶことができます。

持ち駒の再利用と初心者が知るべき基本反則

雪に覆われた静かな越後の集落と灯火

将棋の最大の特徴は、取った相手の駒が自分の「持ち駒」になり、自分の手番で盤上の空いているマスに打って再利用できる点です。盤上の相手の駒を取ると手元に加わり、成っていた駒であっても元の表向きの状態で手駒になります。盤上に打つ際は、必ず元の駒として打ち、最初から成った状態で打つことはできません。

持ち駒を活用する際には、将棋のルール上定められている代表的な反則に注意が必要です。知らずに指してしまうと反則負けになるため、以下の主要な反則をしっかり覚えておきましょう。

  • 二歩(にふ): 同じ縦の列(筋)に、自分の成っていない歩を2枚置くことはできません。
  • 打ち歩詰め(うちふづめ): 持ち駒の歩を打って、相手の玉を逃げ場のない詰みの状態にしてはいけません。盤上の歩を進めて詰ませるのは反則ではありません。
  • 行き所のない駒: 一段目の香車や歩、一段目・二段目の桂馬のように、次に前進できるマスがない場所に駒を打ったり動かしたりしてはいけません。
  • 千日手と連続王手: 同一局面が4回現れると千日手(せんにちて)で引き分けになりますが、王手をかけ続けて千日手にした側は反則負けとなります。

よくある質問

将棋の駒を並べる順番に決まりはありますか?

公式な厳密ルールはありませんが、中央の玉から外側へ順に置く大橋流などの伝統的な作法が一般的です。まずは自陣一段目の中央に玉を置き、金、銀、桂、香と外側へ並べ、その後に角と飛車、最後に三段目の歩を並べる手順が美しく整いやすいとされています。

二歩はどうして反則になるのですか?

同じ縦の筋に成っていない自分の歩を2枚並べてしまうと反則負けになります。歩の壁が重複して守備や攻撃のバランスを著しく損ねるため禁止されています。ただし、すでに成って「と金」になっている歩がある筋に、新しい歩を打つことは問題ありません。

成れるマスに入ったら必ず成らないといけませんか?

成るかどうかは対局者が自由に選ぶことができます。多くの場合は成った方が駒の働きが強くなりますが、銀や桂馬など一部の駒では、成らないままの方が斜め後ろや独自の跳躍を保てて有利に働く場面もあります。

千日手になった場合はどうなりますか?

原則として引き分けになります。同じ配置と手番が4回繰り返されると千日手が成立し、先手と後手を入れ替えて指し直すのが通例です。ただし、一方が連続して王手をかけ続けて同一局面を繰り返した場合は、王手をかけている側の反則負けとなります。

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